松田直樹

松田が逝って、明日でもう2週間が経とうとしています。

松田が倒れたあの日。
最初は、熱中症かと思いました。
夕方になっても後報がないので、熱中症にしては…と思っていたら心筋梗塞。
あり得ないと思いました。なんで？って思いました。

仮に助かってもサッカー選手としてプレイは無理だろうと言われていました。
それでもいいから生きてほしいと思いました。
けど、それでもいいから生きたいと本人は思うだろうかとも思いました。

去年のJリーグ最終節。12/4日産スタジアム。
今回の1件でも、何度もテレビで流された、
「まじ、サッカー好きなんすよ」
あの日、スタジアムであなたのその言葉を聞いておいて、本当によかったとも思ったし、
あれが最後になるだなんてあまりに悲しすぎるとも。


私は、まぁ細々とずっとマリノス好きではあるんだけど、
まさか、自分でも、選手の死に涙を流すとは思っていませんでした。
それくらい、細々と好きなんです。
自分の生活に密接だとは決して言えない程度なんです。

けど、松田が倒れたこと、意識不明の状態が続いていること。
なんの接点もないそんな私だけど、心配で心配でたまらなかった…
「その」ニュースを知った時は、泣きそうだった…

たぶん。
これが、他の選手だったらこうはならないと思う。

松田だから。
松田直樹だから。

松田は私の3つ上？になるのかな。
私が、Jリーグに一番キャーキャーしてた頃にマリノスに入団しているし、
自分と年齢も近いし、そういう意味では思い入れのある選手です。

しかも生涯マリノス宣言をするくらいの生粋のマリノスっ子で、
マリノスファン、サポーターからは本当に愛されていたと思います。
やっぱりさ。強くてうまい選手を他のチームから引っ張ってきたっていいんだけれど、
マリノスで育った選手が、マリノスを強くしてくれる、っていうのはうれしいものなんだよね。

で、また、キャラクターがああいう人だからね。
バカな子ほどかわいい（笑）っていうか。
あぁ、もう！みたいなこともいっぱいあるけど、やっぱり憎めないなぁみたいな選手です。

暑苦しいくらい熱い男、松田直樹がマリノスを解雇されるとなって。
他にも一緒に戦力外受けた選手はいたんだけど、
解雇を取り消せ！っていう署名運動は、やっぱり松田のためだったし。
松田はずっとトリコロールのユニフォームを着ているものだと、みんなが思っていました。
仮に選手としての幕を閉じても、今度は首脳陣として、選手育成に当たるんだろうと。

松本山雅に移った時も寂しかったです、そりゃ。
よりにもよってJFLか、と。
テレビ中継もないし、私にしたらなんの縁もない松本という都市。
松田を観ること、できなくなるなぁって。

けど、松本に行った理由も、本当に松田らしくて。
なかなかできないよ？Jリーグからのオファー断ってJFLって。


だから、そんな松田直樹がもうこの世の中にいないっていうことが、信じられないし、
日が経っても悲しいです。なんでだろうって思います。
なんで松田がそんなことになるんだろうって。

そのニュースを聞いたその夜も翌朝も、1人で泣きました。
まさかこんなに泣くと思わなかったくらい泣きました。
お葬式でのお母さんの挨拶をテレビで見て、これでもかってくらい号泣しました。
悲しかった。

携帯ニュースで見ただけなんだけど、安永が弔辞読んだんだってね。
そっか。安永と佐藤と同期入団だったか。そうか、そうか。
やっぱりね、私にとっては、そこ、世代なの。私世代なの。
安永の弔辞を知って、電車の中だってのに泣きそうになりましたよ。


葬儀の翌日になってしまったので、今さらかとは思ったけど、
マリノスタウンへ献花に行ってきました。
たぶん、一通りのほとぼりが冷めてというか、葬儀も終わったし平日だし、
思っていたよりは人が少なかったけれど、
葬儀が終わった平日なのにあれだけの人が来ているとも言えるわけでね。

トリコロールのユニフォーム「3」両手を掲げる松田の写真を前にしたら、
やっぱり涙が流れそうになったけど、
1人だったし、もう泣かないようにしようと決めていたから、
涙がこぼれるのだけはなんとか必死に堪えて、
でも手を合わせているとやっぱり泣きそうで、それもなんとか堪えて。
ありがとう、と言ってきました。

そんなに思い入れがあると思っていなかったのに、
それなのにこんなになるなんて、本当に自分でも思わなかったけれど、
そこは松田のキャラクターなんだろうな。

マリノスは今季、優勝しなくてはいけません。義務です。
お母さんがああ言ってくださったんだから、これは本当に義務です。
2連敗している場合じゃありません。ばーかばーか。
マリノスの「3」を背負って、必ず優勝してください。