はいはい、昨日ですね、12/7。
先週に続いての狂言鑑賞。
野村万作・萬斎「狂言の夕べ」@文京シビックホール大ホール
狂言:附子 太郎冠者・野村万之介 主・竹山悠樹 次郎冠者・石田幸雄
狂言:靭猿 大名・野村万作 猿曳・野村萬斎 太郎冠者・深田博治 子猿・野村裕基
狂言の前に、萬斎さんの解説もありました。
まず、会場の文京シビックホール。
この公演があることを知って文京シビックホールのサイトを見てみたのですが、
これがね〜案外古めかしくて。
って、今見てみたらリニューアルされてるけど。
前はこんな立派な感じが伝わってくるようなサイトじゃなかったのよ。
で、わりと古めかしいホールなのかなぁ〜と思ってたんだけど、こないだ東京ドームに行った時に、このシビックホールをみて、
「けっこう近代的できれいなとこなんじゃ〜ん」と知ったんです。
で、実際、地下鉄の駅からも直結だし、きれいだし、いいホールでしたよ。
そもそも、今回のこの公演、このホールの5周年記念公演なんだtって。まだ新しいんだね。
それに、ここって文京区の役所もあるんだね。
ただ、こういうホールだからか、キャパが多いだからか、
開演時刻の19時だっていうのに、ワイワイザワザワ。
能楽堂で観る時にこの騒がしさがありえないので、とっても気になった。
・・・んだけど。
萬斎さんの解説でね、「わかろうとせずに、観たまま感じてください」って。
そうおっしゃったんですけど。
その言葉を聴いたら、なんだか私、せせこましいなと思って反省しました。
自分も十分に素人のくせに、知ったかしちゃって。
今回の附子、靭猿、どちらもわりとわかりやすい狂言だと思うんです、私は。
けど、萬斎さんの解説があって尚わかりやすく、入りやすくなりました。
靭猿の最後の「俵を並べて面々に」という節を一緒に謡いました。
さて、附子。これは狂言の中でも最もポピュラーとも言える演目なのではないでしょうか。
主人に留守番を頼まれる太郎冠者と次郎冠者。主人は壷をとりだし、
「この中には猛毒が入っているので決して近寄ってはいけない」と言って出て行く。
見てはいけないと言われれば見たくなるのが人の常、覗くと中味は砂糖だった。
それを全て食べてしまった太郎冠者と次郎冠者。主人の大切な掛軸を破り、天目茶碗を割り
帰ってきた主人に「掛軸と茶碗を壊したので、毒を食べて死のうと思った」と言い訳する。
きっと誰しも1度は聞いたことのある話ですよね。
私も、確か、遠い記憶によればですが、小学校の時に学校で見た狂言では、
演目はこの附子だったような気がします。
私のような狂言素人には、附子みたいな、太郎冠者、次郎冠者のでてくる演目は
入りやすい演目であると感じています。
掛け合いがうまいんだ。って、決まってるセリフなんだけどさ。
自分の代弁者というとオーバーかもしれないけれど、
自分だったらできないよ!ということを颯爽とやってのける太郎冠者にも感情移入できます。
プロフィールを読んで知ったけど、主の竹山さん、私より1つ年下ですよ・・・
全然見えませんけど。というか、年上に見えます。すばらしい貫禄。
靭猿。今日の私のメインイベントは靭猿。
観てみたかったんだ、やっぱり。
いつだかのNHKスペシャルで、子猿であり、万作さんの孫であり、萬斎さんの息子である
裕基くんが初舞台を踏むまでのドキュメントがやっていたことがある。
狂言には「猿に始まり狐に終わる」という言葉があるそうで、
野村家では、靭猿の子猿で初舞台を踏み、釣狐の狐で集大成というか、
そういう習慣があるそうです。
だから萬斎さんも、初舞台は靭猿の子猿。
萬斎さんが解説の時に「子猿をうちの愚息がやっていますが」とお話してくれました。
親子三代でこうして演ずることができるのもおめでたくありがたいと。
猿の皮が欲しいから猿を譲ってくれという大名の強引な要求に、
猿曳きはやむなく猿を殺そうとするが、無邪気な猿のいじらしさに殺しかね
大名も哀れに思って命を助ける。
喜んだ猿曳きが猿唄を謡い、猿を舞わせると、大名も猿のしぐさを真似て興じ、
褒美を与える。緊迫したやりとりから愁嘆、大らかな笑いへと発展する劇的な構成を持つ曲。
と以上は「萬斎でござる」からほぼ引用。
私は、親子三代で演じているという背景を知っているからというのもあってですが、
猿曳きが猿をかばう場面とかさ、本当に子を守る親の姿って感じで、
涙出そうになっちゃったもんね。(ホント)
大名が猿と一緒に舞うところは実に滑稽で笑えたし。
ここが能楽堂じゃないからなのかどうなのかは定かではないけれど、
子猿が登場してきたとき、会場から拍手が起こったの。これもなかなか不思議な感じでした。
その子猿のかわいさも手伝って、会場は大盛り上がり。
今までにはなかった空気になっていました。
万作さんは、当然だけどやはり巧い。
萬斎さんは、やっぱり思ったけれど、今が一番脂がのっているというか、
一番、いろんな役を演ずることができる時期なんだろうなーというのを
なんとなく感じます。
靭猿、いいですね、大好きです。
猿で始まる、納得できる演目です。
私はきっとこの先、
もしかしたら万作や万蔵を襲名するかもしれない裕基くんが
子猿から太郎冠者をやったり、猿曳きになって、大名になっていく様子を観ることができるんだろう。
裕基くんが猿曳きをやっている頃は、萬斎さんが大名なんだろう
。
靭猿は、裕基くんが子猿のうちにもう1回観たいなぁ〜。
こういうホールで狂言をやる時は仕方のないことだけれど、
橋掛かりがまぁ短いのなんの。
狂言師の方は、何度となく学校やらホールやら、海外でも公演しているから、
こういう舞台にも馴れているんだろうけど、やりにくくないのかな〜
なんて思ってしまいました。
次に観る予定の狂言もホールなんだよね。
先週に続いての狂言鑑賞。
野村万作・萬斎「狂言の夕べ」@文京シビックホール大ホール
狂言:附子 太郎冠者・野村万之介 主・竹山悠樹 次郎冠者・石田幸雄
狂言:靭猿 大名・野村万作 猿曳・野村萬斎 太郎冠者・深田博治 子猿・野村裕基
狂言の前に、萬斎さんの解説もありました。
まず、会場の文京シビックホール。
この公演があることを知って文京シビックホールのサイトを見てみたのですが、
これがね〜案外古めかしくて。
って、今見てみたらリニューアルされてるけど。
前はこんな立派な感じが伝わってくるようなサイトじゃなかったのよ。
で、わりと古めかしいホールなのかなぁ〜と思ってたんだけど、こないだ東京ドームに行った時に、このシビックホールをみて、
「けっこう近代的できれいなとこなんじゃ〜ん」と知ったんです。
で、実際、地下鉄の駅からも直結だし、きれいだし、いいホールでしたよ。
そもそも、今回のこの公演、このホールの5周年記念公演なんだtって。まだ新しいんだね。
それに、ここって文京区の役所もあるんだね。
ただ、こういうホールだからか、キャパが多いだからか、
開演時刻の19時だっていうのに、ワイワイザワザワ。
能楽堂で観る時にこの騒がしさがありえないので、とっても気になった。
・・・んだけど。
萬斎さんの解説でね、「わかろうとせずに、観たまま感じてください」って。
そうおっしゃったんですけど。
その言葉を聴いたら、なんだか私、せせこましいなと思って反省しました。
自分も十分に素人のくせに、知ったかしちゃって。
今回の附子、靭猿、どちらもわりとわかりやすい狂言だと思うんです、私は。
けど、萬斎さんの解説があって尚わかりやすく、入りやすくなりました。
靭猿の最後の「俵を並べて面々に」という節を一緒に謡いました。
さて、附子。これは狂言の中でも最もポピュラーとも言える演目なのではないでしょうか。
主人に留守番を頼まれる太郎冠者と次郎冠者。主人は壷をとりだし、
「この中には猛毒が入っているので決して近寄ってはいけない」と言って出て行く。
見てはいけないと言われれば見たくなるのが人の常、覗くと中味は砂糖だった。
それを全て食べてしまった太郎冠者と次郎冠者。主人の大切な掛軸を破り、天目茶碗を割り
帰ってきた主人に「掛軸と茶碗を壊したので、毒を食べて死のうと思った」と言い訳する。
きっと誰しも1度は聞いたことのある話ですよね。
私も、確か、遠い記憶によればですが、小学校の時に学校で見た狂言では、
演目はこの附子だったような気がします。
私のような狂言素人には、附子みたいな、太郎冠者、次郎冠者のでてくる演目は
入りやすい演目であると感じています。
掛け合いがうまいんだ。って、決まってるセリフなんだけどさ。
自分の代弁者というとオーバーかもしれないけれど、
自分だったらできないよ!ということを颯爽とやってのける太郎冠者にも感情移入できます。
プロフィールを読んで知ったけど、主の竹山さん、私より1つ年下ですよ・・・
全然見えませんけど。というか、年上に見えます。すばらしい貫禄。
靭猿。今日の私のメインイベントは靭猿。
観てみたかったんだ、やっぱり。
いつだかのNHKスペシャルで、子猿であり、万作さんの孫であり、萬斎さんの息子である
裕基くんが初舞台を踏むまでのドキュメントがやっていたことがある。
狂言には「猿に始まり狐に終わる」という言葉があるそうで、
野村家では、靭猿の子猿で初舞台を踏み、釣狐の狐で集大成というか、
そういう習慣があるそうです。
だから萬斎さんも、初舞台は靭猿の子猿。
萬斎さんが解説の時に「子猿をうちの愚息がやっていますが」とお話してくれました。
親子三代でこうして演ずることができるのもおめでたくありがたいと。
猿の皮が欲しいから猿を譲ってくれという大名の強引な要求に、
猿曳きはやむなく猿を殺そうとするが、無邪気な猿のいじらしさに殺しかね
大名も哀れに思って命を助ける。
喜んだ猿曳きが猿唄を謡い、猿を舞わせると、大名も猿のしぐさを真似て興じ、
褒美を与える。緊迫したやりとりから愁嘆、大らかな笑いへと発展する劇的な構成を持つ曲。
と以上は「萬斎でござる」からほぼ引用。
私は、親子三代で演じているという背景を知っているからというのもあってですが、
猿曳きが猿をかばう場面とかさ、本当に子を守る親の姿って感じで、
涙出そうになっちゃったもんね。(ホント)
大名が猿と一緒に舞うところは実に滑稽で笑えたし。
ここが能楽堂じゃないからなのかどうなのかは定かではないけれど、
子猿が登場してきたとき、会場から拍手が起こったの。これもなかなか不思議な感じでした。
その子猿のかわいさも手伝って、会場は大盛り上がり。
今までにはなかった空気になっていました。
万作さんは、当然だけどやはり巧い。
萬斎さんは、やっぱり思ったけれど、今が一番脂がのっているというか、
一番、いろんな役を演ずることができる時期なんだろうなーというのを
なんとなく感じます。
靭猿、いいですね、大好きです。
猿で始まる、納得できる演目です。
私はきっとこの先、
もしかしたら万作や万蔵を襲名するかもしれない裕基くんが
子猿から太郎冠者をやったり、猿曳きになって、大名になっていく様子を観ることができるんだろう。
裕基くんが猿曳きをやっている頃は、萬斎さんが大名なんだろう
。
靭猿は、裕基くんが子猿のうちにもう1回観たいなぁ〜。
こういうホールで狂言をやる時は仕方のないことだけれど、
橋掛かりがまぁ短いのなんの。
狂言師の方は、何度となく学校やらホールやら、海外でも公演しているから、
こういう舞台にも馴れているんだろうけど、やりにくくないのかな〜
なんて思ってしまいました。
次に観る予定の狂言もホールなんだよね。
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